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居場所 2023/04/02
コロナのせいかトー横キッズという言葉が流行って数年が経つ
居場所を求めて集まるちょっとメンヘラ気質の子達
ニュースでは社会問題かのように蔑むような記事としてよく使われてる
30年前、トー横のような24時間365日誰かが居場所として溜まってるメッカのような定位置は
ある程度大きな駅であれば必ず存在した
渋谷で言えばセンター街のマックあたりに登録者数百、もしくは1000人規模で10代の馴染みの顔が集まって
夜な夜なうんこすわりしてダベってる子たちがたくさんいて「地べたに平気で座ってジベタリアン」なんて勝手にニュースのオッサンたちに命名され
「今時の若者はぁ・・」なんて文句ばっか言われても気にもしなかった
夜も深くなると思いついたかのように「〇〇でもしようぜ!」と犯罪だろうがなんだろうがお構いなしに
おもしろそうなことを始め、そこで皆食事をしてタバコを吸ってそして恋愛をした
ちょっと前のニュースになったハウルという人物のように各地のたまり場には主のような人間が必ず居て、そういう人はなぜかひときわ年上の30代だったりしたものだ
僕の定位置は吉祥寺の伊勢丹前、イセマエなんて略称で呼ばれてて良くわからない30代40代のヤクザが混じったりする
ちょっと危ない溜まり場だったが、幸いそこには謎のオジサンの主みたいな人間は居なかったので僕が2年くらいそこの主みたいなことをしてた
家が電車で2時間近くかかるので、帰るに帰れなかったというのも相まってずーっとそこに居たもんだ
ちょっとでも知り合いが通りがかったら「よう!〇〇!!」って話かけてお腹がすいたら目の前のファッキンのポテトを食って
話疲れたらみんなでカラオケにいって井の頭公園でラジオ体操して、そして学校に行って少し寝てまたイセマエに戻る。。そんな毎日
そんな育ちの僕にとってはトー横が特段珍しいものでもなければ社会問題とも思わない
夏のケヤキの木に集まるカブトムシにように人もまた居場所が欲しくて集まるものだ
チャットに来るお客さんもそうだと思う
明確な目的なんて実はなくて、なんとなーくそこに集まるのが当たり前になって「誰かいるかな~?」なんて
自分の知り合いを探してふらふらっとやってくるだけのこと
もっと言えば仕事をしている人間も皆そんなもんだ
飯を食うために働く!と最初の動機こそ明確であれ、やがてそんな目的はボヤけてきて
仲間たちが集まる場所にふらふらっと集まって蜜を吸いに来るだけの事
居場所、そこで繋がる人の輪というものは表面では意識できないがとても深いところで幸福感を味わえる
そんなことを思った